マンダラートを活用してキャリアをデザインしよう

マンダラート活用法のアイ

30代から50代のビジネスパーソンの能力開発に有用なツール「マンダラート」については、あなたのキャリア開発を加速させるマンダラート作成法でご紹介しました。前回の記事はこちらを参照。

今回は、作成したマンダラートをどのように活用していけばよいのか、私の実例を交えながらご説明します。

マンダラート作成法の図です

実行する優先順位を考える

作成したマンダラートには、中心の目標を達成するためにとるべき72個のアクションが並んでいます。それぞれに目をやると、すぐに着手できること、もうすでに手を付けていること、得意なこと、苦手なこと、全くやったことがないことなど、さまざまなレベルのアクションが混在している状態でしょう。いずれにせよ、これら全てを一度に実行することは不可能です。まずはどこから手をつけるべきか優先順位を考え、実行できる環境を作ることが大事です。

とはいえ、あまり難しく考える必要はありません。マンダラート作成法の記事でもお伝えしているとおり、マンダラートは一旦作成した後で少し時間を置くことで思考が整理され「熟成」が進みます。熟成期間にあれこれ考えることにより、それぞれの行動がもたらすインパクトの大小や、行動の優先順位についても自然と整理されているはずです。

目につくところに貼り出す

作成したマンダラートは、部屋の壁など目に付く場所に貼り出しておくことをおすすめします。元データの管理はデジタルのほうが好ましいですが、目に付く場所に置くことで、常に目標を意識し続けるようになります。また「この項目も入れたい」「これはやっぱりやめよう」など、アップデートすべき点の発見も容易になります。私も部屋の壁に貼り出しており、意識せずとも目に入る環境を作っています。

また、貼り出したマンダラートは、物事を決断する際の判断基準になります。例えばフリーランスの方が「この仕事を受けるかどうか」を判断する際や、会社員の方が転職先に悩んだ際などに改めてマンダラートを参照することで「この部分でチャンスになりそうだ」「この分野の人と出会う機会になる」など、自身が達成したいどの目標に紐付く行動になるのかを整理できます。

4半期に1度は進捗を確認する

ご自身の設定した優先順位に沿って物事が進められているか、一定の期間ごと進捗を確認しましょう。要素ごとに難易度の違いもありますし、手を付ける前にそもそも中心の目標が変わってしまったなどさまざまなケースがあるでしょうが、立ち止まって全体を俯瞰する時間を取ることは大切です。

経営コンサルタントで作家のスティーブン・R・コヴィー氏は、著書「7つの習慣」で、緊急度と重要度により広義の意味での「仕事」を4つの領域に分類できると述べています。

マンダラート活用法の図です

多くの人々は左上の「緊急かつ重要」という領域(第1領域)の事柄に追われながら生きています。例えば「明日の会議までに資料を作成しなければならない」「明日子供と遊びに行くために今これを終わらせなければならない」などが当てはまります。一方で、人生において「緊急ではないが重要」な事柄(第2領域)についてはみんな時間を割こうとしません。

しかし、著者は第1領域の事柄のみをこなして生きていくことは、「疲弊するだけで幸せをあまり感じられない」と言っています。人生において幸せを感じるには、実は第2領域が一番重要だと述べているのです。進捗の確認をする際は、72個の要素を「重要度」×「緊急度」で考え、「重要だが緊急ではない」要素を最優先に進めることが好ましいです。

72個の要素に出会ったら意識的に学ぶ

人間には、ある特定のものを意識し始めると関連情報が自然と目に留まりやすくなる「カラーバス効果」という心理効果があります。マンダラートを作成し72個の要素を書き出すことで、それらに対する感度が高まった状態になっているのです。現代ではネットニュース、YouTube、書籍、動画学習サービス、オンラインセミナーなどソースは多数あります。それらを通じて、自身の書き出した72個の要素に関連する知識に出会ったら、意図的に学んでいきましょう。

なお、カラーバス効果を最大限に引き出すためには「常にそのことが頭の片隅にある」状態が望ましいとされています。この意味からも、作成したマンダラートを目につくところに貼り出すというのは効果的だといえます。

定期的にアップデートする

マンダラートは一度作成した後でも、「やっぱり違う」など違和感を感じたり、新たな方向性を見つけたりした場合には、何度でも書き直してしてください。誰かに提出するものではなく自分のためのチャートですから、状況の変化や興味の方向性に応じてどんどんアップデートしていくことが好ましいです。

その際に

・これまで考えていなかった側面はないか?
・別の人ならどんなことを書くだろうか?
・ビジネスパーソンとして自身の軸足を活かしたピボットになっているか?
・掛け算することで希少性が高まる(市場価値が高まる)マンダラートはどれか?
・「心」「技」「体」「智」「人脈」など多面的に思考できているか?
・あなたのミッションステートメント、長期的なキャリアプランや気力・体力を養う、自分の能力を大きく伸ばす活動につながっているか?
・中長期的に「自分の時間を切り売りする働き方」からの脱却につながっているか?

これらを念頭に置くとよいでしょう。

マンダラートを共有して興味が同じ仲間達と学び合う

あなたのキャリア開発を加速させるマンダラート作成法でも触れましたが、マンダラートの作成には他者からのフィードバックが有効です。そして、自身のマンダラートを他者と共有することで互いに興味がある領域が分かり、共に学び新たなコラボを創出するきっかけになります。

私たちは30代から50代のビジネスパーソン向けにパラレルキャリア研究会という能力開発を目的としたコミュニティーを運営しており、当研究会に興味のある方に、マンダラートを使った無料カウンセリングを行っています。会員の多くが興味を持っていたデータサイエンスについてともに学びを深めています。

私達と一緒に学んでみたいという意欲のある方、パラレルキャリアに興味がある方は、お気軽にこちらからお問い合わせください。

ABOUTこの記事をかいた人

30代から50代のビジネスパーソンの能力開発を支援するパラレルキャリア研究会を主宰。 【経歴】 京セラ→アマゾンジャパン→ファーウェイジャパン→外資系スタートアップ→独立(起業)。早大商卒、欧州ESADEビジネススクール経営学修士(MBA)。「デジタル戦略コンサルティング(社外のデジタル戦略参謀)」、「講師業」、「Webアプリ開発」、「データサイエンス」を生業にするパラレルワーカー。