ディープラーニングG検定に合格した学習方法と受験体験

ディープラーニングG検定に合格した学習方法と受験体験

この度、2022年11月実施のG検定に合格しましたので、学習方法と受験体験を記録に残そうと思います。

最初にG検定試験事務局からメールで送られてきた結果(2022年11月4日と5日実施分)を貼り付けます。

■合否結果
=================
【 合 格 】
=================
総受験者数 7,502名
合格者数  4,964名

■シラバス分野別得点率(小数点以下切り捨て)
1.人工知能とは. 人工知能をめぐる動向. 人工知能分野の問題:88%
2.機械学習の具体的手法:78%
3.ディープラーニングの概要:83%
4.ディープラーニングの手法:82%
5.ディープラーニングの社会実装に向けて:77%
6.数理・統計:50%
7.法律・倫理・社会問題:71%

今回のG検定の合格率は66%でした。回によるばらつきはありますが合格率はおおむね60%で推移しています。実施団体から合格するために必要な正答率は公表されていませんが、ネットなどでは70%ぐらいではないかと言われています。おそらく、合格率を60%前後に維持するために合格に必要な正答率は公表していないのではないかと思います。

「1.」から「7.」までのテーマごとの出題数が異なるため、上のシラバス分野別得点率(受験結果)からは、私の総合の正答率は分かりません。参考として、技術評論社が出版する「ディープラーニングG検定第2版問題集」では、過去の問題数の傾向を踏まえて、問題数が多い順に分野をならべると次のイメージになると記載されています。

G検定シラバス問題数が多い順

上の表は一部、試験結果に記載されているシラバス分野別得点率とは分野の区分が異なっています。「3. 数理統計・機械学習の具体的な手法」がG検定試験事務局からのシラバス分野別得点率では、「6. 数理・統計」と「2. 機械学習の具体的手法」に分けています。私の受験結果で正答率が低い(50%)の問題は、全191マーク(大問は85問程度)で4マーク程度だったので、最も出題数が少なかった分野でした。一方で、「機械学習の具体的手法」は出題数が相対的に多かったです。このことを加味すると、私の総合の正答率を75%から80%ぐらいではないかと推測しています。

バックグラウンド

G検定に関連する私のバックグラウンドを参考までに記しておきます。約20年前に私立文系(早稲田大学商学部)を卒業しました。統計検定2級(PBT/CBT)とデータサイエンティスト検定リテラシーレベルを取得しています。また、G検定の出題数は少ないですが、中小企業診断士資格を取得しているので「5. ディープラーニングの社会実装に向けて」で出題される法律関係(ITトレンド用語、知的財産権、不正競争防止法など)の分野はある程度の知識はありました。データサイエンティスト検定リテラシーレベルとG検定は、「2.機械学習の具体的手法」は共通する出題が多いと思います。統計検定で問われるような数理統計学や推測統計学・記述統計学の知識問題は、G検定では数問(3問から5問ぐらい)出題される程度です。

試験について

  • 試験時間:120分
  • 自宅のPCのウェブブラウザでオンライン受験
  • 問題数:191マーク、大問は85問程度
  • 回答時間:1マークあたり37秒(出題数により変化する)
  • わからない問題は、後で戻れるようにチェック機能がある。
  • オンライン試験のため、書籍、ネット検索、まとめシートをつくって、調べることも可能。ただし、マーク数が多いため、そこまで調べる時間はない。

学習方法

公式テキストは読書感覚で最初から読み進めました。ただ、読んだだけでは記憶に残らないため、インプレスと技術評論社が発行しているディープラーニングG検定の問題集を2冊購入しました。

同じテーマで広範囲な知識を取得したかったので問題集を2冊購入しましたが、安く済ませたい方はどちらかを1冊購入してそれを2回転してもよいと思います。問題集の難易度は、技術評論社の方が分厚いこともあり、より詳細な知識が問われていると感じました。問題集は、最初から解くのではなく、出題される問題数が多い分野から問題を解くようにしました。

2冊の問題集を1回転したら、試験直前だったこともあり最後に公式テキストを読み直しました。問題集を一通り解き終えたことで、最初に公式テキストを読んだ時よりも理解が深まり記憶に残りました。

受験体験

試験は2時間あるため、途中で集中力が途切れないように体調を整えて試験にのぞむようにしました。具体的には睡眠時間を十分に確保しました。本試験では、全ての問題をネットで調べることは時間的に不可能であるため、問題を見て即答できる問題をどれだけ増やせるかが大切だと思います。私の場合、学習した知識で即答できた問題が約6割、ネットで検索した問題が約3割、検索しても解答がわからなかった問題が約1割でした。

まとめシート

本試験で回答するにあたり、2択か3択で迷った問題はネットにある「まとめシート」で選択肢の用語をページ内検索(Windows:「Ctrlキー」+「Fキー」、MacBook:「Commandキー」+「Fキー」のショートカットを利用)しました。

私が実際に試験で使ったのはこちらのG検定まとめシートです。私が学習した、「公式テキスト1冊」と「インプレスと技術評論社の問題集2冊」がWebページに1ページでまとめられています。本試験問題の選択肢で調べたい用語をページ内検索のウィンドウにタイプして(選択肢をコピペすることはできない)、検索結果から適切な該当箇所を探すといった感じです。Webブラウザのタブを切り替えてページ内検索するのは時間をロスすると思い、パソコンを2台用意して検索用に1台を使いました。

反省点

本試験では、1マーク30秒で回答する意識で試験にのぞみましたが、わからない問題を1割程度残した状態で試験時間残り10分でした。想定より時間がかかった原因は、公式テキストや問題集で見たことがない用語が選択肢に多くあったことです。そのため、まとめシートで検索しても該当なしの問題が1割程度あり、適当に選択肢を選んだ状態で試験を終えました。

G検定は、タイムマネジメントが特に重要だと思います。合格するために8割以上の正答率が求められる試験ではないため、選択肢に見たことがない用語がある問題は素早く捨ててしまう判断が大切です。

[article-banner-2]

ABOUTこの記事をかいた人

ビジネスパーソンのリスキングを支援するパラレルキャリア研究会を主宰。 【経歴】 京セラ→アマゾンジャパン→ファーウェイジャパン→外資系スタートアップ→独立(起業)。早大商卒、欧州ESADEビジネススクール経営学修士(MBA)。「デジタル戦略コンサルティング(社外のデジタル戦略参謀)」、「講師業」、「Webアプリ開発」、「データサイエンス」を生業にするパラレルワーカー。