別記事「私の統計検定2級合格まで軌跡。何時間学習したの?どうやって試験対策したの?」では、著者が統計検定2級の合格までに費やした時間や勉強法について紹介しました。
さらに、「統計検定2級合格に必要な教材はズバリこの一冊」では、統計検定2級合格で必要な教材を紹介しました。
今回の記事では、
- 統計検定2級合格に向けて過去問以外のおすすめ学習コンテンツをを知りたい
- 統計検定2級をすきま時間で学習できるコンテンツを知りたい
という人に向けて、著者が統計検定2級に合格した経験を踏まえ、統計検定2級の合格するために、有用な学習コンテンツを紹介していきます。
統計検定2級をスキマ時間で学習できるコンテンツ3選
著者が、紹介したい統計検定2級をスキマ時間で学習できるコンテンツは次の3つです。
- 統計WEB
- Yuya.K_ASN (YouTubeチャンネル)
- 統計チャンネル(YouTubeチャンネル)
① 統計WEB
統計検定の学習に役立つ教材として、まず初めに紹介したいのは「統計WEB」です。
「統計WEB」は、統計学の基礎を分かりやすく説明してくれているWEBサイトです。
同サイトは、マーケットリサーチなどの事業とする株式会社社会情報サービスが運営するサイトであり、コンテンツの内容は統計検定2級の範囲をほぼ全てカバーする内容となっております。
そして同サイトは、多くの統計検定2級合格者が使っているバイブル的なサイトです。
そんな統計WEBの内容は、大きく初級編と基礎編の2つで構成されています。
初級編では、専門的な知識がなくても、一般的なビジネスパーソンであれば、難なく理解できる内容となっているため、このあたりは、どんどん読み進めることができます。
基礎編では、確率などの高校数学で習った単元の復習も行いつつ、高校数学では習うことのなかった統計学の用語に触れ、そして、大学の統計学で学ぶ分布や検定について学習していく流れとなります。
約600語収録されている、統計学に関する用語集があるのも、嬉しいポイントです。
著者自身も、統計検定2級の学習を始めるにあたり、「いきなり過去問をやってもほとんど解いないだろうから、まずは統計検定2級の学習範囲を抑えたうえで、理解度を高めていこう」という考えで、この「統計WEB」から勉強を始めました。
しかし、今改めて振り返ると、一番最初に取り組むべきは「統計WEB」ではなく過去問であったと考えています。
その理由は、スマホを用いた統計WEBでの学習は、学習内容を理解するのには有用だが、試験問題を解く力を養う観点では最適ではないためです。
たとえば、統計検定2級の出題範囲のひとつ「対応のある2標本の平均の差の検定」について、「統計WEB」では、その解き方をひとつひとつ丁寧に説明していきます。一方で、2016年11月に出題された「対応のある2標本の平均の差の検定」では、途中で必要となる計算(差、差の平均、差の標準偏差)は問題の中で、すでに与えられてしまっているため、検定量tを計算するだけで答えを求めることができます。
つまり、答えを求めるための計算の過程を知らなくても、公式を覚えていれば、試験問題は解けることになります。
もちろん、答えを導く方法を理解できていることは重要ですが、覚えるべきことがそれなりに多くある統計検定2級において、限られた学習時間の中で効率よく学習していくのであれば、過去問を繰り返し行うほうが効率的と言えます。
ただし、統計WEBは、スマホがあれば学習を進めることができます。
なので、全く使わないということではなく、過去問の補完教材と位置付けて、通勤時間や休日のスキマ時間に活用するという観点ではベストな学習コンテンツであることに変わりはありません。
② Yuya.K_ASN (YouTubeチャンネル)
統計学の学習手段としてYouTubeもおすすめできます。
動画サイトにを用いた学習の優れた点は、言うまでもなく、机の前に座っていない状態でも学習できる点であり、音声と視覚とで情報を受け取ることができる点となります。
最初に紹介する、統計検定2級学習者向けにお勧めするYouTubeチャンネルは「Yuya.K_ASN」です。
「Yuya.K_ASN」は岐阜県で塾講師をしている川口雄也氏が届ける、統計検定2級を含めた統計学のあれこれを学べるコンテンツとなります。
本チャネルの最大の特徴は「わかりやすい!」ことです。
塾講師として、生徒たちに分かりやすい授業を届けるそのスキルは、統計学を扱う本チャンネルでもいかんなく発揮されています。各テーマのポイントをわかりやすく教えてくれているため、私たちは説明の理解につまづくことはありません。
ひと昔の大学教授の単調な講義とは違います。
ここまでのコンテンツを自宅にいながら無償で学べるなんて、時代は変わりました。
独学で勉強をしていると、理解でつまづいたり、モチベーションが下がったりする場面がありますが、そんな時は、きっと本チャンネルが助けてくれます。
また、同チャンネルの統計学コンテンツの中でも重要項目な単元は、オンライン学習サイト「Udemy」で提供されているため、本チャンネルが自分の学習にあっていると思った人は、Udemyの教材を購入してもいいかもしれません。
「独学者のための統計学基礎講座 「仮説検定と区間推定」」(Udemyリンク) ※2021年11月追加コンテンツ
③ 統計チャンネル(YouTubeチャンネル)
2つめに紹介する、統計検定2級学習者向けにお勧めするYouTubeチャンネルは「統計チャンネル」です。
「統計チャンネル」は、大学で数学教育を専攻し、元高校教員でもある呉屋秀樹氏の統計学に特化したチャンネルとなります。
同チャンネルでは、大学1・2年次に学ぶ統計学を50本の動画で学ぶことが出来ます。
- 記述統計の動画:16本
- 確率分布の動画:16本
- 推測統計の動画:18本
本チャンネルの魅力は、そのコンテンツの充実度の高さもありますが、著者が特に役にたったと思う内容は、「統計検定2級で登場する公式を導出する過程を見せてくれることです」ことです。
統計検定2級の試験対策としては、公式は覚えるだけでよく、基本的には、試験のなかで公式を導出できる必要はありません。
ですが、公式をただただ暗記するだけでは、応用が効かないなどのデメリットもあります。
たとえば、統計検定2級の範囲で、次のような分散に関する公式があります。
$$V(X) = E[X^2]- E(X)^2$$
2019年6月の過去問で、この公式を覚えていないと、解けない問題が出題されました。
そして、著者はこの公式を知らなかったので、問題を解くことが出来ませんでした。
さらに公式問題集の解説に書いてあったこの公式を見ても、なんで、このような公式になるのかを直観的に理解できず、モヤモヤした状態で、この公式を覚えました。
「二乗の平均ひく平均の二乗」というフレーズで。
しかし、試験本番の1週間前に、このチャンネルの動画で、予期せずこの公式の導出法を知ることができ、とてもすっきりしたことを覚えています。
前述の通り、統計検定2級では、公式を導出させる問題は出題されません。
ですが、試験において、ふと公式を忘れてしまうことがあります。
そのような場合に、公式の求め方を知っていると、時間こそかかってしまいますが、答えにたどり着くことができます。
そして、公式の求め方を知っているということは、応用力がある状態となっているので、例年とは出題のされ方が異なるような応用問題が出た場合でも対応できる力が備わってると言えます。
このような理由により、数学的な底力を高めることができる本チャンネルは、試験までの学習時間に余力がある人や、もっと数学的な理解を深めたい人に、お勧できるチャンネルとなります。
まとめ
本記事では、私が統計検定2級に合格した経験を踏まえ、統計検定2級の合格するために、有用な学習コンテンツを3つ紹介しました。
あくまでも、合格に必要な学習は、過去問を自分で手を動かして問題を解くことだと考えていますが、スキマ時間で学習することは、知識の定着化に役立つばかりか、過去問だけでは補完できない知識も習得できるので、ぜひ活用してみてください。
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