今回の記事は
- データサイエンスやデータ分析に興味があるけど統計学を学んだことがない
- 統計学の基礎(統計検定2級など)は学んだが、応用事例(問題)をもっと知りたい
という人に、同書のおすすめポイント3点と紹介していきます。
無償で入手できる統計学入門の教科書

書籍概要
今回紹介する書籍(PDF)は 「データ分析のための統計学入門(原著第4版)」です。
- 原書は米国のデータサイエンティストらによって執筆されOpenIntroが配布
- 国友直人氏(日本統計学会会長、東京大学経済学部長などの経歴をもつ)らが日本語に翻訳
- 国友直人氏のホームページ上で2021年3月より無料公開
- 書籍(印刷)版も1,980円(税込)で発売されている
本書の位置づけ
大学で初めて統計学を学ぶ学生、ビジネスでデータ分析をしている社会人のために書かれた豊富で実践的な練習問題を含む最適な統計学入門書となっています。
※日本統計協会の書籍紹介文より
書籍の目次
- データ分析への誘い
- 統計データの記述
- 確率
- 確率変数の分布
- 統計亭推測の基本
- カテゴリカル・データの統計的推測
- 量的データに対する推測
- 線形回帰入門
- 重回帰・ロジスティック回帰
統計検定2級の学習範囲を部分的に重なる内容となっています。
統計学は高校で習う数学の知識は必要となりますが、本書では数式はそれほど多く登場しないため、タイトルの通り統計学入門と呼べる内容となります。
同書のおすすめのポイント
1.誰でも無償で入手できる
本書の最大のメリットは、誰でも本書(PDF)を無償で入手できることです。入手するために、個人情報の登録なども不要です。
同PDFは訳者の岩友直人氏個人のホームページ上で公開されているため、突然非公開となる可能性もあります。なので、興味ある人は、まずはダウンロードすることをおすすめします。
2.実践的な練習問題が多くある
本書は全418ページとボリュームがある書籍になっておりますが、その多くを「例題」や「確認問題」「練習問題」で構成されています。
そして、これら「練習問題」等は現実のデータを扱っており、実践的で解いてみたくなる問題が揃っています。
さらに、練習問題だけでなく、各章の説明のために用いられる事例も、興味を惹かれるものが多いです。例えば、重回帰の章では「マリオカードのネットオークション価格」を例に出し、重回帰の説明をしております。
そのため、理論や数式中心の教材とは異なり、飽きにくい内容とも言えるかもしれません。
3.データも無償で入手できる
同書で利用されているデータは「日本統計協会のホームページ」からダウンロードが可能です。そのため、自身で手を動かして分析も行ってみたい場合にも適した内容となっています。
同書のおすすめ出来ないポイント
1.練習問題の解答は付属していない
同書(PDF)のおすすめポイントのひとつは、練習問題がたくさんあることでした。
しかし、練習問題の解答は、同書(PDF)には付属されておりません。そのため、同書だけでは答え合わせができないため、消化不良になる可能性があります。
いくつかの解答例は日本統計協会から発行される印刷版(有償)に掲示する予定とのことですが、同書(PDF)だけで完結しない点は少し残念な点と言えます。
(11/14追記)
別記事「英語で学ぶ令和時代の統計学入門の教科書」で紹介する教材では、本書の練習問題の解答が付録されています。詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
まとめ
今回は、無償で入手できる統計学入門の電子書籍を紹介しました。
同書は
- データサイエンスやデータ分析に興味があるけど統計学を学んだことがない
- 統計学の基礎(統計検定2級など)は学んだが、応用事例(問題)をもっと知りたい
という人にお薦めできます。
しかし、同書は無償で入手できるため、同書で勉強してみようかどうかを迷われている方も、とりあえずはダウンロードをしてみてはいかがでしょうか。
私たちは20代から50代のビジネスパーソンに向けて、パラレルキャリア研究会というコミュニティーを運営しています。当研究会はデータサイエンスについても互いに学び合う場を提供しています。
私達と一緒に学んでみたいという意欲のある方、データサイエンスの自学自習に少しでも興味がある方は、お気軽にこちらからお問い合わせください。
じゃあ。