社会人の英語の学び直しにおすすめの参考書10選

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これからの時代、30代から50代のビジネスパーソンにとって英語力は必須です。とはいえ、どのように勉強を始めればよいか迷っている方もいらっしゃるでしょう。

日本人の英語力の弱点は「発音」にあり、その向上のためには英語の4技能「話す」「聞く」「書く」「読む」のうち、「話す」からスタートするべきという点については英語の学び直しをしたい社会人が「発音」に注力すべき理由でお話しましたが、それを踏まえて今回は、具体的にどの参考書がいいのか、実際に私が書店に足を運び、おすすめできると感じたものを厳選してご紹介します。

1.発音

その学び直しのためには「発音」に注力すべきという点については「英語の学び直しをしたい社会人が「発音」に注力すべき理由」でお伝えした通りです。そのためには発音記号が分かること、そして正しく発音できることが大事です。発音記号は、母音が17種類、子音が22種類(IPA:国際発音記号学会)とそこまで多くはないので、スマートフォンで発音記号を目で見て音を聞いていれば、そのうち自然と覚えることができるでしょう。それと同時に参考書ではフォニックスの発音を勉強することをおすすめします。

「フォニックス英語音読」(クロスメディア・ランゲージ)本体2,080円

フォニックス学習書の実績があるジュミック今井氏が、フォニックスの理論を元にして書いた英語音読の練習ブックです。最初に文字と音のルールを確認した後、英語ダイアローグ、英語の文章を音読します。発音記号にフォーカスを当て、フォニックスの発音を繰り返してくれるため、スキマ時間に練習ができます。これを読めばひととおりの発音記号は学べます。

「英語リスニング大特訓」(Jリサーチ出版)本体1,400円

日本人が苦手とするリスニングのルールについて解説した本です。第1部の「基礎編」と第2部の「実践編」という2部構成になっており、「基礎編」ではユニットごとにリスニングルールや日本人が特に苦手とされている音をひたすら聞く「耳トレーニング」をします。「実践編」ではシーン別に頻出フレーズの聞き取りをしてリスニングルールを定着させます。音声を聞いているだけでもいいので、繰り返し練習する用ですね。

「世界一わかりやすい 英語の発音の授業」(KADOKAWA)本体,1500円

スタディサプリ講師として活躍中の関正生氏の著書です。発音を理論的に説明しており、上の2つとは違いって読むタイプの参考書です。英語が聞き取れない原因は、しゃべるスピードが速いからではなく、「発音のルール」を知らないから、という考えの元、ネイティブの音が聞こえてくるようになる、発音のルールをひとつずつ解説してくれます。

2.英文法

発音ができるようになったら、次は英文法です。『「話す」をメインにした英語の相互学習の進め方』でも触れましたが、英語を話すためには「文法」も必要になります。文章を読むための文法とは違い、話すためには複雑な英文法はあまり使われません。関係代名詞や分詞、動詞、助動詞、時制、文型といった、ほぼ中学生レベルの文法で充分です。一方で、これらの簡単な文法を、リアルタイムのやりとりで使えるよう、参考書などを見なくても頭の中ですぐ思い浮かぶレベルになっておくということが必要です。これらののを学び直しをしてみると、文章の表現や精度に広がりが出ます。

「世界一わかりやすい英文法の授業」(KADOKAWA)本体,1500円

前出のスタディサプリ講師として活躍中の関正生氏の著書です。丸暗記中心の英文法ではなく、「なぜそうなるのか?」の解説をしてくれます。細かい知識や過剰な例外もカットされており、「時制」「仮定法・助動詞」「不定詞・動名詞・分詞」など英文法の大事なエッセンスのみを効率的に学ぶことが出来ます。初級者はもちろん、上級者も新たな学びがあります。

「ゼロからスタート英文法」(Jリサーチ出版)本体1,400円

その名の通り、英文法をゼロから学習するために作成された参考書。10のセクション、52のユニットで構成されおり、英語講師の安河内哲也氏の講義スタイルで学習が進められるようになっています。実用英語に必要な英文法が1冊に収録されており、簡単な英作文エクササイズで応用力も身につけることができます。付属のCDには例文と解説のポイントを収録しており、聞くだけでも英文法の総復習ができます。

「100%話すための英文法」(Jリサーチ出版)本体1,400円

こちらも前出の安河内哲也氏による参考書です。「英語を話す」ことだけに徹底的にこだわった、156の英文法トピックが網羅されています。トレーニング用の例文は日常会話で使われる文ばかりなので、文法力だけでなく表現力の向上も期待できます。また、全ての英文には「強勢マーク」がついているので、英語のイントネーションも目で見て理解できます。ダウンロード音声併用することで、会話の瞬発力と正しい発音も身につきます。

3.語彙力(単語)

発音と英文法を身につけたら、次は語彙力(単語)です。『「話す」をメインにした英語の相互学習の進め方』でもお話したように、「話す」ための単語数は「読む」に比べてそれほど数多く必要ではありません。基本動詞だけでも、前置詞などと組み合わせることでボキャブラリーはある程度広がります。日常のコミュニケーションだけを考えれば、「語彙力」はそこまで重要視しなくてもいいので、あまり深堀りしすぎないようにしましょう。

「毎日の英単語」(朝日新聞出版)本体1,300円

話すための「英単語」に特化した単語帳。ネイティブの日常会話に使われる単語の頻度を最優先に紹介しており、この本1冊でネイティブの頻出語の90%をカバーしています。前述のように、単語は深堀りするのではなく、使えるものに集中して、発音や文法と合わせた総合学習ができるといいですね。

英単語の語源図鑑(かんき出版)本体1,500円
続 英単語の語源図鑑(かんき出版)本体1,500円

英語の語源を知っておくと、知らない英単語が出てきた時にも何となくイメージがつきますし、単語を覚えやすくなります。ボキャブラリーを増やすのに役立つので、余裕があれば語源も学んでおいたほうがいいですね。ただ、通常の英単語帳よりもややレベルは高めではあります。

番外編

ネイティブなら12歳までに覚える 80パターンで英語が止まらない!(高橋書店)本体1,200円

「Can I…?」や「I’d like to〜」など、英語の出だしの型をネイティブの子どもが覚える順に80型紹介しています。「6歳まで」「8歳まで」「12歳まで」「ティーンまで」の4つに分類し、型の使用例のほか、型を使うシチュエーションなどを例文と解説で説明しています。会話文の穴埋めトレーニングもあり、定着度のアップも図れます。

まとめ:

英語の学び直しをするのであれば、我々日本人の足を引っ張っている「発音」に取り組むのが効率的です。そのためには参考書もそれに応じたものを選びましょう。最初は話すための「発音」そのものに取り組み、続けて「英文法」「単語」と、スピーキングを軸にだんだんと相互学習の幅を広げるような参考書選びをおすすめします。

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ABOUTこの記事をかいた人

ビジネスパーソンのリスキングを支援するパラレルキャリア研究会を主宰。 【経歴】 京セラ→アマゾンジャパン→ファーウェイジャパン→外資系スタートアップ→独立(起業)。早大商卒、欧州ESADEビジネススクール経営学修士(MBA)。「デジタル戦略コンサルティング(社外のデジタル戦略参謀)」、「講師業」、「Webアプリ開発」、「データサイエンス」を生業にするパラレルワーカー。