これをやれば飛躍的に伸びる!ビジネス英語勉強法【発音編】

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第4次産業革命で活躍する次世代ビジネスパーソンにとって、ビジネス英語が必要なスキルだという点については、次世代ビジネスパーソンに必須となる8つのポータブルスキルでお話しました。しかし、現在のところ日本人の英語力は世界的に見ても低い状況であり、特に「話す」ことへの苦手意識が克服できていません。

私自身も22歳まで日本において英語教育を受けましたが、その後の海外留学を含め試行錯誤を重ねながら英語を身につけてきました。今回は私自身の経験を元に、社会人がビジネス英語を身につける上で効率的な「発音」の勉強法についてお話します。

日本人の発音は中1レベルで止まっている

日本人が英語を話せない2つの要因で、私は英語力について、「語彙力」と「発音」と「文法」の3つで構成されているとお話しました。私がこの3つの中で一番強調したい部分が今回のテーマである「発音」です。発音の向上は、会話する相手にストレスを与えないためにも必須です。ご自身の身に置き換えてみても、必死になって聞きとらなければ会話の内容を聞き取れない相手とは、話をしたくなくなってしまうでしょう。さらに発音が強化されると、リスニング力もアップするという副次的な効果もあります。

しかしながら、日本の英語教育では圧倒的に「発音」の勉強が足りていません。理由は簡単で、受験勉強に不要だからです。語彙力と文法は受験勉強で問われても、発音を問われることはありません。そのため、大学時代を含めて10年間英語を勉強したという人でも、発音は中学校1年生のレベルで止まっているのです。

そのような状態で社会人になってしまった私達にとっては、もはや発音は「学ぶ」ものではなく、「矯正」すべきものです。中学校時代から今に至るまでの間違った発音の蓄積を取り除かねばならないため非常に大変ではありますが、中学校1年生に戻ったつもりで取り組みましょう。具体的には、下記の3ステップがあります。

Step①:アルファベットを正しく発音できるようになる

まずはアルファベットを正しく発音できるところがスタート地点です。「abc」を我々は「エー、ビー、シー」と読みますが、これはアルファベットの「名前」であり、発音の面ではあまり意味がありません。英語の発音にはフォニックス(Phonics)という、文字と発音を対応させた音声学習法が非常に有用です。フォニックスで「abc」は「ア、ブ、ク」という音になります。

フォニックスは英会話学校などでは習いますが、学校で習うことはまずありません。そのため、全く知らずに今に至っている方も多いでしょう。例えば「a」は「ant(アリ)」の「a」と発音を正しく理解できるようになれば、その他の単語も正しく発音できるようになります。フォニックスはアルファベット26文字全てにあり、中学生レベルの単語で全て網羅できます。このフォニックスを覚えるのが肝心です。YouTubeなどでもフォニックスを教えてくれる日本人の先生は多くみられるので、そのような動画を参照するとよいでしょう。

Step②: 発音記号(音素・音節)を正確に発音できるようになる

アルファベットが正しく発音できるようになったら、次は発音記号を覚え、それに従って単語を覚えます。単語自体は中学校1年生で習う単語で十分なので、それぞれの発音記号が入った単語で発音する際の口の形を覚えましょう。

日本語は口をあまり動かさなくても喋れてしまいますが、英語は口を動かさないと何を言ってるのか分かりません。そのため、英語を話す際はネイティブのモノマネをしてなりきることが重要です。恥ずかしがってモノマネをしないでいるうちは、発音の習得も難しいです。

Step③:音の変化やリズム、イントネーションを学ぶ

単語を使えるようになったら、その単語が使われている文章などを目で追いながら、音の変化や脱落、連結時のルールを理解して実践します。これには「文法」ならぬ「音法」という理論があります。我々社会人は英語の発音をもはや感覚では習得できないことから、この「音法」をもとにひとつひとつ理論的に理解していく必要があります。

例えば下の文章を読み上げた場合に、赤字の部分は強調される一方で、下線の部分はあまり正しく発音されません。「I should have」は「アイ シュドブ」のようになり「have」は「ブ」程度しか音が残りません。これらの法則を知っていると「音読をする際にはここを強調して読もう」「ここは省略して読もう」と考えたり、またリスニングの際は「ここは発音されていないけれど、文法的にこのような単語の並びになっているはず」ということを意識できるようになります。文章を聞き取るための知恵である「音法」と、音声を文章にする知恵である「文法」のやりとりができるようになるのです。

音法の本というのはあまり多く存在しないのですが、子ども向けの「英会話の音法50」(一般社団法人 日本児童英語振興協会)がおすすめです。

Step④:理論が分かったら英語の発音をセンテンス単位で学ぶ

音法で発音の理論が分かったら、センテンス単位で発音を学んでみましょう。教材は買わなくても、YouTubeなどに動画が多く上がっています。理論を言葉で説明してくれるネイティブのYouTuberも多くいますので、自分に合う動画で学んでみましょう。

私のおすすめ:好きな英語のスピーチを徹底的に覚える

私のおすすめは、自分の好きなスピーチを1つ選んで徹底的に真似をしてみるということです。私の場合はスティーブ・ジョブズが2005年に米スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチを教材にしました。スピーチの原稿がインターネット上で公開されているので、YouTubeの動画と原稿を一緒に見ながら、スティーブジョブスになりきって音読しました。今ではだいぶ忘れてしまいましたが、当時(10年前)は15分程度のスピーチを全て丸暗記していました。そのくらいまで練習すればイントネーションの付け方も自然と身につきますし、文章の意味も覚えてしまうので、語彙力の向上も見込めます。

まとめ:

我々社会人の発音はもはや「学ぶ」ものではなく、「矯正」するものです。そのためには中学1年生に立ち返ったつもりで、1から取り組む必要があります。発音の向上は英語でのコミュニケーションに必須ですし、発音を向上させることでリスニング力の向上にもつながります。

私達は30代から50代のビジネスパーソンに向けて、パラレルキャリア研究会というコミュニティーを運営しています。当研究会ではビジネス英語もパラレルキャリア開発の対象として、互いに能力を高め合う場を提供しています。英語は生き方も変えてくれますし、他の学習テーマとは違う独特な魅力があります。

現在は新規会員も募集中ですので、私達と一緒に学んでみたいという意欲のある方、ビジネス英語の向上やパラレルキャリアに少しでも興味がある方は、お気軽にこちらからお問い合わせください。

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ABOUTこの記事をかいた人

ビジネスパーソンのリスキングを支援するパラレルキャリア研究会を主宰。 【経歴】 京セラ→アマゾンジャパン→ファーウェイジャパン→外資系スタートアップ→独立(起業)。早大商卒、欧州ESADEビジネススクール経営学修士(MBA)。「デジタル戦略コンサルティング(社外のデジタル戦略参謀)」、「講師業」、「Webアプリ開発」、「データサイエンス」を生業にするパラレルワーカー。