別記事「M1 MacbookにMinicondaをインストールしてみた」では、M1 MacbookにMinicondaをインストールする方法を紹介しました。
しかし、Anaconda最小構成のMinicondaには、Python開発環境のpandasやmatplotlibなどのライブラリが含まれていません。
ということで、今回の記事では、
- Miniconda環境でpandasやmatplotlibを使えるようにしたい
という人に向けて、M1 MacbookのMiniconda環境にpandasやmatplotlibなど、著者が実際にインストールしたライブラリとその方法を紹介していきます。
さらには、matplotlibのグラフ出力で日本語フォントを使えるようにするための方法も紹介します。
M1 MacのMiniconda環境にpandasやmatplotlibを入れてみた
1. インストール済みのパッケージを確認する方法
インストール方法を紹介する前に、インストール済みのパッケージを確認する方法を紹介します。
ターミナル上で次のコマンドを打つことで、現在インストールされているパッケージとそのバージョンを確認することができます。
% conda list
<出力例>
# packages in environment at /Users/daiboo/miniconda3: # # Name Version Build Channel adwaita-icon-theme 40.1.1 hca03da5_1 appnope 0.1.2 py38hca03da5_1001 argon2-cffi 20.1.0 py38h1a28f6b_2 async_generator 1.10 pyhd3eb1b0_0 atk-1.0 2.36.0 h7fe96df_0 attrs 21.2.0 pyhd3eb1b0_0 ・・・ (以下省略)
2. ライブラリのインストール方法
続いてインストール方法になりますが、インストールも全てターミナル(Launchpad>その他>ターミナル)上で行います。
次に著者がすぐにインストールをしたライブラリとそのインストールコマンドを紹介します。
pandas
データ解析用ライブラリ「pandas」は、Minicondaの標準環境では含まれていないため個別インストールが必要となります。
% conda install pandas
matplotlib
グラフ描画ライブラリ「matplotlib」もインストールします。
% conda install matplotlib
scikit-learn
機械学習用ライブラリ「scikit-learn」もインストールします。
% conda install scikit-learn
statsmodels
統計解析用ライブラリ「statsmodels」は、他のパッケージとはインストール時のコマンド形式が異なるため注意が必要となります。
% conda install -c conda-forge statsmodels
3. matplotlibの日本語対応法
ここで、手動でインストールを行なったmatplotlibの補足があります。
matplotlibは、標準設定では日本語フォントに対応しておりません。
そのため、matplolibで日本語コードを含むグラフを出力させたい場合は、matplolibの設定を変更する必要があります。
日本語設定をする前に、インストールしたmatplotlibに日本語フォントが含まれているかを確認します。
jupyter notebook等のPython実行環境で、下記コードを実行させます。
import matplotlib.font_manager as fm
fm.findSystemFonts()
実行結果で表示される利用可能なフォントの中に「ヒラギノ丸ゴシック」などがあればOKです。
「ヒラギノ丸ゴシック」が含まれている前提で、同フォントを使いたい場合は、Pythonコード上に次の記述を追加すればOKとなります。
from matplotlib import rcParams
rcParams['font.family'] = 'Hiragino Maru Gothic Pro'
(参考) Matplotlib用の日本語フォントのダウンロードが不要に
以前著者が使っていたMatplotlib(ver 3.0.3)は日本語フォントが含まれていなかっため、日本語フォントを別途ダウンロードしたうえで、日本語フォントを使えるように設定する必要がありました。
<ダウンロード&設定手順概要>
- 文字情報技術促進協議会のサイトより、IPAexフォント(IPAexゴシック)をダウンロード
- 解凍したZIPファイルよりttfファイルを所定のフォルダにコピー
- matplotlibrcをテキスト編集し、font.familyにIPAexGothicを追加
しかし、今回著者がインストールしたmatplotlibの3.5.0バージョン時点では、前述の通り、フォントのインストールなしで日本語フォントが使えるようになっております。
ちょっとした改善ではありますが、こういうのは嬉しいですね。
まとめ
今回の記事では「M1 MacのMiniconda環境にpandasやmatplotlibを入れてみた」と題して、
- Miniconda環境にpandasやmatplotlibをインストールする方法
- matplotlibで日本語フォントを利用できるようにする方法
を紹介していきました。
以上、3回の記事に渡り、
- M1 MacbookへのMinicondaインストール方法
- Miniconda環境へのJupyter Notebookインストール方法
- Miniconda環境へのpandas/matplotlibなどライブラリインストール方法
を紹介してきましたが、M1 MacbookでのMinicondaによるPython開発環境の基本的なセットアップは終了となります。
後は、実際にPythonでコード開発を行う過程で、必要になるライブラリ等を同じ要領で適宜追加すればOKです。
ということで、今後Miniconda環境を使っていく過程で、Anaconda環境との違いなどで気になる点が発生した場合は、別途記事にしたいと思います。
じゃあ
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