オウンドメディアにおけるペルソナの重要性〜意図する相手にコンテンツを届ける指針〜

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Webマーケティングに関して、「オウンドメディア」としてのブログがますます存在感を増してきました。それと同時に、ブログを運営していくに当たり「どのようなテーマにするか」「どのような文体にするか」などで悩んだり、日々のネタ探しで行き詰まってしまうことも往々にしてあるでしょう。

ブログを運営するに当たって、重要となるのが「ターゲット設定」です。これはあなたの文章を「誰に届けたいか」という問いへの答えであり、ひいてはWebマーケティングを通じて売りたい商品やサービスのブランディング、営業戦略にも関わってきます。この「ターゲット設定」と切っても切り離せないのが「ペルソナ」です。今回は「ターゲット」との違いにも触れながら、オウンドメディアにおけるペルソナ設定の大切さについてお話します。

ペルソナとは?

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「ペルソナ(persona)」とは元々、スイスの心理学者・精神医学であるユングの提唱した心理学用語です。仮面を意味する「Persona」が語源となっており、心理学の世界では「外的側面」「内側に潜む自分」と定義されています。それが転じてマーケティングの世界では、商品やサービスを利用する典型的なユーザー像のことを意味します。ブログにおいては「想定読者」と考えて差し支えないでしょう。

ペルソナとターゲットの違いは、人物像の落とし込みの詳細さです。ターゲットは一般的に「30代・男性・営業職」のようなざっくりとしたものですが、ペルソナでは次のようになります。

・年齢:37歳(1984年8月11日生まれ)
・性別:男性
・居住地域:東京都港区
・学歴:明治大学政治経済学部卒業
・職業:電機メーカーの営業職
・家族構成:妻(35歳)、息子(7歳)、娘(4歳)
・趣味:野球観戦
通勤時間にスマホでニュースなどの情報収集。週末は家族とアウトドアを楽しむ。友人とのやりとりはLINE,Facebookを利用することが多い。現在は賃貸マンション暮らしだが、郊外に一軒家を購入しようと貯蓄をしている。

このように、その人物が実在しているかのように、年齢、性別、居住地、学歴、職業、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイル……などの詳細な情報を設定していきます。

ペルソナを設定する理由

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ここまで細かくペルソナ設定をする理由は、「誰に何を発信するのか」をより明確にするためです。ブログにおいては「どのような人に向けて何を書くのか」と言い換えられるでしょう。ペルソナの⾏動を意識することで、読者ターゲットの関⼼や興味にあったコンテンツを準備しやすくなります。「この人のこのような興味・関心を満たすようなコンテンツを作る」という意識があるだけで、設定したペルソナの目を通して世界を見られるようになり、ブログのテーマ設定やネタ探しがより具体的になります。

また、文体についても「です・ます調」がよいのか、「だ・である調」がよいのか、それとも砕けた話し言葉が有効なのかもペルソナによって変わってきます。主婦向けであれば柔らかな文体、ビジネスパーソン向けであれば「だ・である」調の文体、10代向けであれば、話し言葉のほうがより相手に響くかもしれません。具体的なペルソナを設定することで、取りうる手段もより具体化するのです。

文章の言い回しなどもペルソナによって変わります。例えば、「スクリーンショットを撮っておきましょう」という文章を用いたい場合、「スクリーンショット」という単語は若い世代には馴染みのある言葉ですが、高齢の世代には馴染みがない可能性が高いです。そのため、70代のペルソナを設定した場合には「画面を保存しておきましょう」という言い方が有効な場合もあります。10代のペルソナであれば「スクショを保存しておきましょう」のほうが簡潔で好印象かもしれません。このように、ペルソナを設定することで文章のトーンやマナーも自ずと変わってくるのです。

さらに、複数人のチームでブログを運営する際もペルソナを設定しておくことで、テーマの方向性やトーン、マナーなどを揃えるための共通認識として役立ちます。

ペルソナを設定するための手順

①情報の収集

ペルソナ設定においては、まず情報収集を行います。ペルソナ設定で気をつけなければならないのは「理想の人物像」を作り上げないことです。ペルソナは架空の人物像ではありますが、現実に即したものである必要があります。そのためには顧客インタビューや座談会など対話による聞き取り調査、アンケート調査、既存顧客のデータ分析、公的機関が公開している調査データ分析などで、地に足のついた情報収集をしていきます。

②箇条書きでペルソナを作ってみる

十分に情報収集ができたら、それらを元に箇条書きで構いませんのでペルソナを作ってみましょう。具体的には、下記の内容を埋めていくとよいでしょう。

・年齢
・性別
・居住地
・職業(内容、役職)
・収入、貯蓄状況
・最終学歴
・ライフスタイル(起床・就寝時間、通勤時間、勤務時間、休日の過ごし方)
・性格、価値観
・人間関係、家族構成
・趣味、興味
・不満、悩み
・インターネット利用状況、利用時間
・所持するデバイスの種類

③ペルソナにストーリーを与える

ペルソナを設定した後は、自分がアピールしたいサービスや商品とペルソナとのコンタクトポイントを洗い出します。そのためにはペルソナ自身にストーリーが必要です。設定したペルソナが商品やサービスなどをインターネットで検索する際に、どのような課題感を持って、どのような疑問を解決するために検索するのかまでをストーリーに落とし込みましょう。そして、それを解決するようなコンテンツをブログで作成するのです。

ペルソナ設定時の注意点

ペルソナを設定するときは、以下のポイントに気をつける必要があります。

・「理想の人物像」にしない

先程もお話しましたが、ペルソナ設定の際に思い込みや先入観は禁物です。「理想の人物像」を作り上げるのではなく、あくまでリアルな人物像を設定することを心がけましょう。

・一度作ったペルソナも定期的に見直す

ペルソナは一度設定したからといって普遍のものではありません。生身の人間の趣向が時代によって変わるように、ペルソナも定期的な見直しが必要になります。また、ブログを運営していく中で、想定とは異なる事態になることもあるでしょう。その際は設定したペルソナが適切なものだったのかにまで立ち返って考え直す必要があります。時宜に応じてペルソナを見直すことが重要です。

ペルソナはコンテンツを成功に導く指針

コンテンツを発信する際には、その手段が何であれペルソナ設定は非常に大切です。中でもブログを運営するに当たっては、記事の内容やトーン、マナーを決める大切な指針となります。逆に言えば、ペルソナが設定されていなければ記事もまとまりません。走り出してから迷走しないためにも、あらかじめペルソナを設定しておくことは非常に大切です。

ペルソナ設定については、「ビジネスパーソンのブランディングにお勧めするオウンドメディア活用術」「コンテンツマーケティングを成功に導く5つのステップ」でも説明していますので、こちらの記事も併せてご覧ください。

ABOUTこの記事をかいた人

神奈川県出身。慶應義塾大学文学部卒業。地域情報誌や外資系Webメディアの編集者を経て、2015年にシンガポールに渡星。現地でビジネス系メディアの編集に携わる。その後ニュージーランド、ベトナムなどを転々としながら、フリーライターとしてモノづくり系メディア、旅行メディアを中心に執筆中。