デジタルマーケティングに欠かせない主要9メディアの「特徴」と「使い分け」

主要9メディアの「特徴」と「使い分け」のアイキャッチです

私は次世代ビジネスパーソンに必須となる8つのポータブルスキルで、「デジタルマーケティング」を重要なスキルの1つとしてご紹介しています。そして、デジタル世界での集客が次世代ビジネスパーソンの成否を分けるにおいては、デジタルな世界で物やサービスについての情報発信をすることは、物理的な物や商品を売る場合だけではなく、フリーランスとして独立して働く場合など、「自分自身を売る」場合でも同様だと述べてきました。

個人が情報発信をするためには、発信したい情報を乗せる媒体(メディア)が必要になります。現在ではFacebookやTwitter、Instagramなどのソーシャルメディア系サービスも台頭しており、広めたい商品やサービス、また想定するお客様との関係性においてもメディアごとの適性があります。数あるメディアをどのように選んで使えばいいのか、今回は主たる9つのメディアの「特徴」と「使いわけ」についてお話します。

ホームページ

ホームページは「オンライン上の名刺」です。現実の世界において初対面の場で名刺がないと、どことなく怪しい印象を相手に与えてしまうことがありますね。それと同様に、ホームページは、あなたがどのような人かを相手に知ってもらうツールなのです。しかし、逆に言えばホームページは所詮その程度の存在でしかありません。基本的にはあなたに興味がある人のみが目にする媒体です。そのため特に内容の制限はなく、好きなように書いて大丈夫です。

メールマガジン(メルマガ)

メルマガは、あなたを信頼して話を聞きたいという人のための、クローズドな媒体です。ホームページよりもさらにハードルが高く、あなたのファンになってくれた人でないと、そもそもメルマガの登録自体をしてくれません。メルマガ商品やサービスではなく、人に結びつくものなのです。不特定多数の人が見る媒体ではないため、とがった内容でも許されることがメリットであり、またそのほうが読者に好まれるという傾向もあります。また、⻑文が可能というのも特徴です。

ブログ

ブログは検索キーワードで引っかかった人を呼び込むためのものなので、検索されたワードに対して明確なアンサーやコンテンツを提供する必要があります。そのため、日記などを書いてもあまり意味はありません。

Facebook

Facebookはビジネスマンの利用頻度が高いツールです。これといった特徴はないのですが、敢えて言えば、弱い繋がりで定期的に交流できる週刊誌や月刊誌のようなものです。弱い繋がりを維持するための媒体なので、雑誌のように幅広いトピック(ビジネスからプライベートなことまで)を書いても大丈夫です。

LINE

LINEは「用事があったら連絡をください」という場面で使う、メッセンジャーの要素が強いメディアです。Facebookはタイムライン方式のため不要な告知も時間とともに勝手に流れていきますが、LINEはトークごとにメッセージが溜まっていくため、企業用アカウントで相手の関心がない告知をすると、ブロックされてしまう可能性が高いです。そのため、ここぞといった大事な告知や、受け取る側に大きなメリットがある告知で使うのが鉄則です。不特定多数に向けたメッセージや⻑い文章、堅苦しい文章も敬遠されるので、友達に送るようなライトな文章にする必要があります。

Twitter

Twitterはデジタルの街頭広告のごとく、業界の裏話や尖った話題をきっかけに偶然の出会いを生み出す媒体です。ソーシャルメディアの中ではシェアのハードルが低いです。動画なども投稿することはできますが、基本的にはつぶやきだけでよく、また何を呟いても特に嫌がられることはないので、最初に始めるSNSとして向いています。

Instagram

Instagramはブランディングの要素が強いです。「あなたの日常を知りたい」というニーズに応えるライフログみたいなものですね。自分の大事にしていることや価値観を写真や動画を使って情報発信し、相手の中に自分のイメージを造成します。また、ユーザーがスマートフォンの画面を第三者に見せるなど、オフラインでの共有がされやすいという特徴もあります。一方で、映像や写真で訴求できない商材には向きません。

Note

Noteはクリエイターが文章やマンガ、写真、音声を投稿することができるメディアプラットフォームです。文章を有料にすると、クローズドの情報商材となりマネタイズができます。しかし、これもあなたのファンだから購買につながるのであり、自身が認知されていない状態で記事を有料にしても売れることは稀でしょう。ある程度までファンを育ててから有料化するイメージですね。ファンだから買う、という意味ではメルマガの発展系といえます。

YouTube

個人が発信できるひとりテレビ放送局です。ライブ配信やアーカイブ、タイアップ案件、メンバーシップ、コラボ動画など個人の裁量で様々な企画を実行できるのが特徴です。個人のパーソナリティにファンが付くため、法人が行う商品やサービスの紹介などは完全に埋もれてしまいます。YouTubeチャンネルが膨大であるため、新たにチャンネルを開設する場合は、動画検索やリコメンドエンジンにコンテンツを見つけてもらう戦術(YouTubeでのSEO対策)や新ジャンルの開拓が不可欠です。

文字・音声・動画それぞれの特徴を知る

これまでご紹介したように情報を発信する「媒体」はさまざまですが、情報発信の「方法」という面で考えると、文章、動画、音声の3つに絞られます。

文章は他の2つに比べて視認性が高く、欲しい情報を得るまでのスピード、また情報の検索性の面で利があります。現在のところ、動画や音声メディアではどの部分に自身が求める情報があるのかまでは検索できません。一方で、動画は文字だけは伝えづらい情報、動きが求められる説明などに向いています。音声はラジオのように作業しながら、歩きながらなど「ながら」聞きができるという、他のメディアとは違ったメリットがあります。また、本を読むのが苦手、細かい文字を読んだり動画を見たりするのは目が疲れるといったユーザーのニーズにも応えることができます。

このように、情報発信の「方法」もいろいろあるので、可能であれば1つのネタから文字、映像、音声とそれぞれにアウトプットしてみるのが理想です。「媒体」は時代の流れとともに移り変わりますが、コンテンツを企画し文章を書いたり、動画や音声を編集したりといった制作作業は普遍です。

まとめ:

デジタルマーケティングに欠かせない情報発信の媒体にはそれぞれ特徴があり、情報を届けたいお客様との関係性においても選択肢は異なります。それぞれの媒体の流行り廃りに振り回されることなく、自身の商材の性質なども考えながらメディア戦略を考えましょう。

[article-banner-2]

ABOUTこの記事をかいた人

ビジネスパーソンのリスキングを支援するパラレルキャリア研究会を主宰。 【経歴】 京セラ→アマゾンジャパン→ファーウェイジャパン→外資系スタートアップ→独立(起業)。早大商卒、欧州ESADEビジネススクール経営学修士(MBA)。「デジタル戦略コンサルティング(社外のデジタル戦略参謀)」、「講師業」、「Webアプリ開発」、「データサイエンス」を生業にするパラレルワーカー。