これをやれば飛躍的に伸びる!ビジネス英語勉強法【語彙力編】

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次世代のビジネスパーソンにとって、ビジネス英語が必要なスキルであるという点については、次世代ビジネスパーソンに必須となる8つのポータブルスキルでお話しました。しかし、日本人の英語力は世界的に見てもかなり低い状況であり、特に「話す」ことができません。

日本人が英語を話せない原因については日本人が英語を話せない2つの要因で述べているとおり、「実用性ではなく教養としての英語を学習している」「発音の勉強が不足している」という2点が挙げられます。私自身も22歳まで日本において英語教育を受けてきたため、この2点については非常に実感があります。

私はその後、海外留学を含め試行錯誤を重ねながら英語を身につけてきました。今回は私自身の経験を基に、社会人がビジネス英語を身につける上で効率的な勉強法について、主に「語彙力」にフォーカスしてお話します。

英語力は「語彙力」×「発音」×「文法」

日本人が英語を話せない2つの要因で、私は英語力について、「語彙力」と「発音」と「文法」の3つで構成されているとお話しました。まずはこの点についてもう少し詳しく掘り下げます。

英語力の向上については、「語彙力」「発音」「文法」の3つを強化するというのが大前提です。一方で、「語彙力」と「文法」に関してはこれまで勉強した経験がある方も多いので、ご自身である程度は学習できると思います。特に「文法」はYouTubeに関連動画が数多く公開されています。「語彙力」の強化に単語帳の購入は必須ではありませんが、重点的に強化したいのであれば、さまざまな本を活用するのも一手です。

私が日本人の英語学習において重要性を強調したいのは「発音」です。英語学習において発音を学ぶほうが、他の2つを学ぶよりもメリットは大きいです。「文法」はライティングでは役立ちますが、英語を話す際にはあまり意識することはありません。むしろ、文法を考えながら話しているようではすらすらと言葉が出てきません。一方で、発音の学習に力を入れることで、「発音できる単語は聞き取れる」という副次的なメリットもあります。

文字と音声のギャップを埋める

英語の場合、目で見る文字と耳で聞く音との間には少なからずギャップがあります。文章内に出てくる単語は、発音記号通りには発音されません。そのため、「文字」と「音声」のギャップを埋める練習が必要になるのです。具体的には下記の練習が有効です。

1. 「音法」という音の決まりを学びつつ、実際に真似して音読してみる(文字を音声にする)
2. 文法を意識しながら音声を書き起こしてみる(音声を文字にする)

特に2に関して言えば、英語ネイティブは発話の際に全ての単語をきちんと発音するわけではありません。前置詞などは弱く発音したり、音を変化させたりします。そのため、発話文をそのまま文章に書き起こすとブランクが生まれます。それを埋めるのが文法力であり、そのためこの練習をすることで文法力の向上も見込めるのです。この2つの練習を繰り返すことで、音声から文字、文字から音声という行き来ができ、両者がつながります。

音読をする際のポイント

音読のポイントは「発音」「音の変化」「イントネーション」「意味の理解」です。日本人の多くは発音記号を正しく発音できません。そのため、Siriなどの音声アシスタントに英語で話しかけてみて、正しく認識されるかをチェックするのが効果的です。

また「意味の理解」も重要です。文章の意味を理解せず音読したところで、どこを強めてどこを弱めるかといったイントネーションが判断できません。音読をする時には、必ず文章の意味を考えることが大事です。自身の会話であれば必ず意味を考えながら発話しますが、文章の音読は棒読みになりがちなので、その文章内でどの部分が大事なのかを考えるクセをつけましょう。

語彙力の強化に効果的な勉強法

前述のように、語彙力の強化に単語帳を使った勉強も有効ですが、ただ単語帳を勉強するだけでは面白くありません。そこで、自分の興味あるビジネス書や小説などで、日本語と英語の両方で発売されているものをAmazonなどで両方揃えるのがおすすめです。それぞれが互いの翻訳になっているので、内容を対応させて読みながら理解を深められます。また、Amazonのオーディオブック 「Audible (オーディブル)」に対応しているものであれば、英語の音声も購入しましょう。

まずは英語バージョンの本を読みながら、英語の音声を聞きます。聞いている中で自分の好きなセンテンスやフレーズがあれば、真似をして読み上げてみましょう。カタカナ英語ではなく、実際にその音声の真似をして、なりきって読み上げてみることが大切です。語彙力は「passsive vocabulary(読む・聞く)」を「Active vocabulary(話す・書く)」に転換することが大事です。受動的に読む・聞くだけではなかなか習得が難しいので、意味が分からない単語は、同時に発音も調べて実際に発音してみます。その単語も文章内では発音記号通りには読まれていないはずなので、どうやって聞こえるかなどを再度注意して聞いてみましょう。これらの学習も、自分の興味ある内容の本であれば、モチベーション高く継続できると思います。

語彙力を定着させるためのステップ

まずは単語帳で最低限必要な単語のストックを増やします。私の経験から言うと、文章を読んでいて「そういえばこの単語、あの単語帳に出てきたな」と思える程度にまでは記憶に定着させる必要があります。

単語の存在を思い出せるようになったら、次は「単語を実際の会話で使ってみる」ことをしましょう。単語の存在を思い出せるだけでは、まだその単語を使えるレベルにまでは到達していません。それを実際に会話で使ってみることが重要です。オンライン英会話などをやっているようであれば、「新しい単語を学んだんだけど、ネイティブはどういう時に使うの?」など、学んだ単語をテーマに相手と話をします。そうすることで会話中に必ずその単語が出てきますし、色々な使い方を学ぶことができます。

これらを通じて、次は自分でも似たようなシーンで使えるようになります。そこで、初めてその単語を習得できるのです。習得できれば実際のシーンで自分の語彙として使えるようになります。

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最初は1つの単語の習得に時間がかかりますが、その後は既知の単語に関連する言葉がどんどん紐付くようになるので、学ぶスピードは自然と早まります。

まとめ:

英語力の向上のために必須の「語彙力」「発音」「文法」のうち、日本人の英語学習で最も重要なのは「発音」です。しかし、それは「文法」や「語彙力」をおろそかにしていいということではありません。この3つがうまく連携して初めて、総合的な英語力の向上が叶います。特に語彙力は自分で自発的に話したり書いたりしなければ身につきません。インプットとアウトプットの両方を行う必要があります。

私たちは30代から50代のビジネスパーソンに向けて、パラレルキャリア研究会というコミュニティーを運営しています。当研究会ではビジネス英語もパラレルキャリア開発の対象として、互いに能力を高め合う場を提供しています。私達と一緒に学んでみたいという意欲のある方、ビジネス英語の向上やパラレルキャリアに少しでも興味がある方は、お気軽にこちらからお問い合わせください。

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ABOUTこの記事をかいた人

ビジネスパーソンのリスキングを支援するパラレルキャリア研究会を主宰。 【経歴】 京セラ→アマゾンジャパン→ファーウェイジャパン→外資系スタートアップ→独立(起業)。早大商卒、欧州ESADEビジネススクール経営学修士(MBA)。「デジタル戦略コンサルティング(社外のデジタル戦略参謀)」、「講師業」、「Webアプリ開発」、「データサイエンス」を生業にするパラレルワーカー。