これをやれば飛躍的に伸びる!ビジネス英語勉強法【文法編】

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次世代のビジネスパーソンにとって重要となるビジネス英語。この英語力の向上には「語彙力」「発音」「文法」それぞれの強化が必要であるという点については日本人が英語を話せない2つの要因でご説明した通りであり、「語彙力」と「発音」については、おすすめの勉強法についてもお伝えしてきました。

これをやれば飛躍的に伸びる!ビジネス英語勉強法【発音編】
これをやれば飛躍的に伸びる!ビジネス英語勉強法【語彙力編】

今回は、3つ目の柱である「文法」の勉強法についてお伝えします。文法や発音は押さえておくべき知識(ルール)に限りがあるため、無限に続く語彙力の習得ほど時間がかならないというメリットもあります。

英文法の「学び直し」におすすめの教材

英語学習において文法を学ぶ重要性についてはビジネス英語力を向上させたい社会人が「英文法」を学び直すべき理由で詳しくお伝えしたとおり、文法は英語のルールであり「書く」「話す」「読む」「聞く」という4技能全てにおいて重要な役割を果たしているからです。一方で、「日本の英語教育が世界で通用しないワケ」でお話した通り、日本の英語教育のほとんどがリーディング中心であり、私達は義務教育や受験勉強を通じてこれでもかというほど英文法を勉強しています。そのため、文法の勉強といっても新たに何かを習得するのではなく、主に「学び直し」になることがほとんどでしょう。そこで、まずは英文法の「学び直し」におすすめな教材をご紹介します。

・世界一わかりやすい英文法の授業(KADOKAWA)
英語学習アプリ「スタディサプリ」の講師として活躍中の関正生氏による文法の教科書です。文法の背景が分かるように工夫して構成されています。過去に受験勉強をした身としては、あの頃に勉強した事柄について「こういうことだったのか」と、点と点が線になる感覚を味わえます。これでも難しい場合には、スタディサプリの無料体験などで受講を検討するのも手です。

・「ただよび」ベーシック文系(YouTube)
「ただよび」は、大学受験生向けのインターネット予備校です。YouTubeで数多く動画を配信しています。その中で、英語の文法を網羅した無料コンテンツがあるので、こちらがおすすめです。大学の受験生向けの内容なので社会人にとっては多少の抵抗はあると思いますが、基本文法を押さえるという意味では有用です。動画内で使われたスライドは「たたよび」のホームページからダウンロードできます。また、一冊にまとまったテキスト(基礎英文法講座)を「たたよびオンラインストア」で購入できるので、自主学習に役立つでしょう。

文法のアウトプットにはTOEICのPart5の問題集がおすすめ

これらの教材で文法を一通りおさらいしたら、TOEICのPart5の試験対策本を実際に解いて定着度を測ってみましょう。大学入学共通テストにも文法の問題はありますが、社会人にはTOEICの方がおすすめです。TOEICの場合は出題される問題の難易度もまちまちなので、様々なレベルの人が試せるという利点があります。TOEICそのものを受験する必要はありません。試験本を購入してアウトプットの場として使っていきましょう。設問が細かく区切られているため、スキマ時間の勉強にもおすすめです。

「読む」で実用性を確かめ、より実践的な「書く」の練習へ

参考書と問題集でインプットとアウトプットを繰り返し、ある程度文法の知識が定着したら、実際に英文を読んでみて理解できるか”実用性”を確かめます。最初から難しい内容の英文に取り掛かってしまうと、それだけでハードルが上がってしまいますのでそんなに難しい文章でなくても構いません。英語圏の小学校高学年が読む程度の難易度の本でも充分です。これらの英語の本はAmazonなどで購入できますし、Kindle Unlimitedでは読み放題のものも数多くあります。

そして、英文を「読む」ことができるようになったら、今度は自分で「書く」フェーズに移行しましょう。「書く」は能動的な行為のため、自ら発信する練習をすることで、自分の想いを適切に表現するためにはどのような単語を選べばいいのか、どの文法を使うべきなのかをより現実的に試行錯誤するようになります。そうなれば、英語を「読む」勉強においても「この文法はこうやって使うのか」「これなら簡単だし自分でも使えそうだな」など、「使う」視点で文法を捉えられるようになってきます。

このように、「書く」を意識することで、文法力は大いに鍛えられます。そのため、英語で日記をつけてみたり、英語で報告書を作成してみるなど、英語で「書く」場を意識的に作るようにしましょう。英語ネイティブとのチャットもおすすめです。最近では英語のチャットボットもあるので、英語ネイティブの知り合いがいないという場合にはこちらもおすすめです。

使う文法と使わない文法を意識することが大事

ここまで一貫して英文法の学び直しが重要というお話をしてきましたが、これは「全ての英文法を完璧に身につける」ことを目指したものではありません。ここでいう英文法の学び直しは、あくまで「ビジネス英語を使えるようになる」ための手段であり、それゆえ全ての英文法を完璧に網羅する必要はないのです。英文法の学習を進めていくうちに、使う文法、使われない文法というのが感覚として分かってきます。例えば、「時制」「助動詞」「冠詞」などは4技能全てにおいて必須ですし、反対に「分詞構文」や「仮定法」などはそこまで厳密に身につけなくても問題はありません。「何のために英文法を学ぶのか」を意識し、必要な文法から優先的に効率よく学ぶことを意識しましょう。

おまけ:さらなるブラッシュアップをしたい方向けの教材

一通りの英文法の学習は終了し、文章で英文法の幅を広げたい、会話でより細かいニュアンスにこだわりたい、といったさらにブラッシュアップしたい方が上級英文法を学べる教材もあります。

・例解 和文英訳教本 (文法矯正編) –英文表現力を豊かにする(プレイス)

冠詞の使い方など、より細部にこだわり文章に奥行きを出すための文法を学ぶことができます。「書く」際に必要となる英文法にフォーカスした英文法書です。

・一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)

こちらは「話す」ための英文法です。「話す」ための英文法と「書く」ための英文法は厳密には異なり、こちらは会話にフォーカスして必要な英文法以外は削ぎ落としています。

・ネイティブスピーカーの英文法(研究社)

aとtheの使い分け、否定・受動態・時制・関係詞などテーマについて、日本人と英語のネイティブスピーカーが持っている知識・感覚との違いを説いた本です。ひと通り基本の文法を身につけた方が、それぞれの概念をより深く理解する手助けになる本です。

まとめ:

ビジネス英語と聞くと「発音」や「語彙力」の強化に目が行きがちですが、それを下支えする「文法」もまた同様に大切です。英文法を学び直すことで全般的な理解が進み、飛躍的に英語力を伸ばすことができるでしょう。

私達は30代から50代のビジネスパーソンに向けて、パラレルキャリア研究会というコミュニティーを運営しています。当研究会ではビジネス英語もパラレルキャリア開発の対象として、互いに能力を高め合う場を提供しています。英語は生き方も変えてくれますし、他の学習テーマとは違う独特な魅力があります。

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ABOUTこの記事をかいた人

ビジネスパーソンのリスキングを支援するパラレルキャリア研究会を主宰。 【経歴】 京セラ→アマゾンジャパン→ファーウェイジャパン→外資系スタートアップ→独立(起業)。早大商卒、欧州ESADEビジネススクール経営学修士(MBA)。「デジタル戦略コンサルティング(社外のデジタル戦略参謀)」、「講師業」、「Webアプリ開発」、「データサイエンス」を生業にするパラレルワーカー。