デジタル世界での集客が次世代ビジネスパーソンの成否を分ける

バーチャルな世界での集客が次世代ビジネスパーソンの成否を分けるのアイキャッチです

これからの日本で活躍する30代から50代のビジネスパーソンに必須となる8つのスキルについては次世代ビジネスパーソンに必須となる8つのポータブルスキルでお話しました。その中で、私は「デジタルマーケティング」を重要なスキルの1つに挙げています。

次世代ビジネスパーソンがファイナンシャルリテラシーを高めるべき理由の図です

デジタルマーケティングとは即ち、「デジタルの世界で集客できる」ことです。これは物理的な物や商品に興味をもってもらうという場合だけではなく、独立してフリーランスとして働く場合など「自分で新規顧客を獲得する」場合であっても同じです。

特にコロナ禍の現在では、こちらが営業活動をしたくても人との対面が制限され、商品やサービスを紹介するチャンスが大幅に減少しているケースが数多く見られます。このような状況下では、お客様の側から自身の商品やサービス、あなた自身を見つけてもらうことが重要になります。

これを踏まえて、今回は次世代ビジネスパーソンがデジタル世界で集客することの大切さについてお話します。

デジタルの世界では個人による情報発信が簡単に実現

これまでマーケティングをするためにはある程度のまとまったお金が必要であり、なかなか個人の着手が難しいものでした。しかし、今や1人が1台スマートフォンを手にする時代になり、デジタルテクノロジーが発達したことで、個人が世界に向けて商品やサービスをPRしたり、自分自身を知ってもらうといった情報発信が可能になったのです。

デジタルマーケティングには「限界費用ゼロ」という利点があります。デジタルの世界では、既存の物やサービスをもうひとつ販売するのに追加で費用がかかることは特にありません。新商品をチラシでPRしようと思った場合、印刷や配布といった手間やお金がかかりますが、デジタルな情報発信であればそのような費用は特に必要ありません。お金をかけずに、もしくは比較的安価に情報発信することが可能です。

このように、デジタルの世界では自分が主体となって情報発信ができ、その結果、物やサービス、自分自身を相手に知ってもらえます。デジタルマーケティングの知識を蓄えることで、自ら新規顧客を開拓でき「人から延々と仕事をもらい続ける」というスパイラルからの脱却が図れるのです。

デジタルマーケティングに必要な8つの要素

デジタルマーケティング(デジタルコンテンツによる集客)において大切なのは、情報発信をして商品やサービスを知ってもらうという「認知」と、それに対してどんなイメージ・印象を持ってもらいたいかという「ブランディング」の2点です。そのために必要な要素を8つ列挙したのが下のマトリクスです。売る対象が何であるにしても、まずは「知ってもらい、印象を持ってもらう」という点が大事です。

バーチャルな世界での集客が次世代ビジネスパーソンの成否を分けるの図です

開拓した新規ユーザーが顧客になるまでの流れを知る

マーケティングにおいては、新規のお客様の「集客」と、既存顧客の「エンゲージメントを高める」という2点が大切です。エンゲージメントは、関わり合いや絆のようなものと考えてください。これはデジタルマーケティングに関しても同様です。

ゼロから商品やサービスを売る場合には、まずどうしても新規のお客様が必要になります。オンラインのみで実店舗がない場合には、新規のお客様を取るためにはWebサイトを作り、キーワード検索などで集客する必要があります。それに欠かせないのがSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)対策であり、コンテンツ制作です。もしも実店舗を構えているならマップ検索で上位に入るためのMEO(Map Engine Optimization:マップエンジン最適化)対策が必要になります。

新規のお客様がある程度のリピーターになってきたら、専用のアプリを製作するのも一手です。これまでアプリはその開発の難しさや費用面から大企業のように体力のある企業しか作れないといったハードルがありましたが、最近ではノーコード開発といって、プログラミングの知識がなくてもアプリを製作できるサービスも数多く登場しています。そのようなサービスを利用すれば、月数千円程度を払うだけでオリジナルのアプリを製作できます。アプリはダウンロードしてもらう必要があるので、新規のお客様を獲得するというよりは、既存顧客との繋がりをより強固にするために活用する、というイメージです。

一方で、アプリの開発が個人ではなかなか難しいという場合には、ソーシャルメディアの活用も挙げられます。こちらは商品やサービスに対するファンがいない初期段階でも、ユーザーが行うハッシュタグ検索に対して有効な回答を提供するコンテンツであれば、見つけてもらいやすいというメリットがあります。そして、有効なコンテンツを継続して提供することで、新規のお客様がリピーターとなり「いいね」を押してくれる、ソーシャルメディア上で拡散してくれるなどのアクションにつながります。これらのアクションを求めてメリットや特典を打ち出す場合も多くありますが、いずれにせよ新規のお客様をどうやってリピーターにするのかを考えるのが大事です。そして、リピーターになってくれたら次はどうやってファンになってもらうのかを考えていきます。

「あなたから買いたい」と思わせることの大切さ

デジタルマーケティングにおいては、「この人が売ってる商品だから買おう」「この人がやってるサービスだからお願いしよう」と思わせる繋がり作りがとても大切です。世の中にあなたが提供する商品やサービスに似たものはいくつも存在します。その中において「誰から買うか」という部分の重要さを認識できなければ、なかなかお客様やユーザーは定着しません。

「あなたから買いたい」と思わせるためには、お客様がサービスを利用していない時でも定期的に情報を発信し、個人的な関係を築くことが大切です。商品やサービスを売る「あなた」自身と、お客様との関係作りが重要になるのです。

まとめ:

デジタルな世界の集客では、「自分が何者で、どのような価値を提供できるのか」を発信することでお客様の側から見つけてもらい、個人的な関係性を築くことが大事です。これは物理的な物やサービスだけではなく、「自分」そのものを売り込む場合にも重要です。ポストコロナの世界で自ら仕事を手に入れる、新たな市場を創出するという意味でも重要なスキルなのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

ビジネスパーソンのリスキングを支援するパラレルキャリア研究会を主宰。 【経歴】 京セラ→アマゾンジャパン→ファーウェイジャパン→外資系スタートアップ→独立(起業)。早大商卒、欧州ESADEビジネススクール経営学修士(MBA)。「デジタル戦略コンサルティング(社外のデジタル戦略参謀)」、「講師業」、「Webアプリ開発」、「データサイエンス」を生業にするパラレルワーカー。